20世紀日本人名事典 「奥村寅吉」の解説
奥村 寅吉
オクムラ トラキチ
明治〜昭和期の剣道家 岡山県剣道連盟審議員。
- 生年
- 明治11(1878)年2月10日
- 没年
- 昭和46(1971)年6月1日
- 出生地
- 岡山県岡山市
- 主な受賞名〔年〕
- 山陽新聞賞〔昭和45年〕
- 経歴
- 幕末から明治期にかけて活動した剣術家・奥村左近太の子。4歳の頃から父について剣術を学び、以来、長きに渡って修業を続ける。のち大日本武徳会の正会員となり、明治33年より京都皇宮警察署の警手に任ぜられ、同署の剣道師範三橋鑑一郎から武蔵流二刀を伝授される。さらに、36年には父より直心陰流・奥村二刀流の免許相伝を受けた。大正6年には天覧試合に出場して活躍。昭和3年に皇宮警察を辞した後は郷里岡山に帰り、関西中学校や岡山県下の各警察署で剣術を教えた。また、岡山県剣道連盟審議員を務めるなど武道の振興に貢献し、45年にはスポーツ功労者として山陽新聞賞を受賞。剣道範士8段。マッチのラベルの収集でも知られ、そのコレクション総数は15万点と言われている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報