ぶ‐どう ‥ダウ【武道】
〘名〙 (古く「ぶとう」とも)
※太平記(14C後)一二「征夷将軍の位に備はり天下の武道を守る可し」
② 武士として常々なすべきこと。すなわち、弓、刀、槍、馬など
武芸に関する術の
鍛練。弓矢の道。
武術。
※金刀比羅本保元(1220頃か)上「只一身に数芸をかねたれば、猛畧武道(ブタウ)さながら古今の間に独歩せり」
③ 歌舞伎で、武術に達した忠義な武士に扮
(ふん)する役。
武道方。
※評判記・難波立聞昔語(1686)荒木与次兵衛「荒木の誉人(めいしん)凡孝子をまなび。平等古文真宝にして心づよき武道のたっしゃ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
ぶ‐どう〔‐ダウ〕【武道】
1 武士として身につけるべき技。武芸。武術。
2 武士として守るべき道。武士道。
[補説]武技・武術などから発生した日本固有の文化で、相手の動きに応じた基本動作や技を身につけ、攻撃や防御をすることによって勝敗を競う楽しさや喜びを味わえる運動として、中学校・高等学校の体育の学習領域に採用されている。中学校は柔道・剣道・相撲、高等学校は柔道・剣道から選択。地域や学校の実態に応じてなぎなたや弓道などの種目が採用されることもある。中学校では平成24年度(2012)から必修となる。
[類語]武芸・武術
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武道
ぶどう
柔道,剣道,弓道,銃剣道,射撃道などの総称。江戸時代までは武術と称され,明治以後この言葉が使われた。狩猟技術や戦闘技術から発達してきた武術は,神事,礼儀,呪術など農耕生活や信仰生活の行事と密接な関係をもって発展し,のちには神道,儒教,仏教の影響下に,技法のみならず心法の極地を求めるものとなった。この精神と技術を一体と考え,修練を重視する武術を,尚武的気風の高まってきた明治末期に武道として受入れていった。
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ぶどう【武道】
武道という言葉は,現代においては柔道,剣道,弓道,薙刀(なぎなた),空手,相撲など,日本の伝統的な武道諸芸の総合名称として理解できよう。これは,日本武道館,日本武道学会,武道学科などの名称に〈武道〉の語が用いられているところからも了解できる。その意味では,日本の武術,武芸,武技などといわれてきた伝統的な運動文化を,近代になって〈武道〉と呼ぶようになったともいえる。しかし〈武道〉には,歴史的に〈武士道〉という倫理思想的な意味もあり,その意味では,茶道,華道,書道などと同様,日本の伝統的な文化として概念づけることができる。
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世界大百科事典内の武道の言及
【日本武道館】より
…東京都千代田区北の丸公園にある総合武道施設および組織。財団法人。…
※「武道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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