奥湖(読み)おくのみなと

日本歴史地名大系 「奥湖」の解説

奥湖
おくのみなと

万葉集註釈」所引の「阿波国風土記」逸文にみえている七一〇年代の阿波における三つの津(湊)の一つ。底本では「湖」と記され、栗田寛「古風土記逸文考証」では「咲」としていることから、以前は諸説とも「咲湖」を使用していた。比定地については、現鳴門市斎田さいた、吉野川河口の最南部あるいは最西部、現阿南市たちばな湾ないし椿泊つばきどまり海部かいふ海部奥浦おくうらの四説が出されているが、現時点では橘湾ないし椿泊説をとるべきものと考える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android