出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
幕末・明治期の歴史家。天保(てんぽう)6年9月14日常陸(ひたち)国(茨城県)水戸の油屋に生まれる。幼名八十吉(やそきち)。幼少より藤田東湖(とうこ)、会沢正志斎(あいざわせいしさい)らに学び、のち水戸の彰考館(しょうこうかん)に出仕。明治維新後は修史館(しゅうしかん)に出仕するとともに水戸の「大日本史」編纂(へんさん)にもかかわる。1892年(明治25)帝国大学文科大学教授となり国史学科で教鞭(きょうべん)をとる。著書に『荘園(しょうえん)考』『新撰姓氏録(しんせんしょうじろく)考証』などがあるが、『荘園考』は日本における社会経済史的研究の先駆的業績として評価されている。著作は『栗里先生雑著』(3冊)にまとめられている。明治32年1月25日没。
[永原慶二]
(秋元信英)
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… これに対し第2の潮流は,荘園を公的な意味を持つ国制の一環としてとらえ,荘園の伝領関係に目を向け,国衙領に注目する見方で,水戸学,国学など江戸時代にその根を持つものから,逆に荘園を制度的な外被とみて,その枠にとらわれぬ庶民の生活を追究する方向まで含んでいる。天皇による国家的土地支配を崩壊させた荘園の〈弊害〉を探るため国衙領にも着目した栗田寛,清水正健,天皇家領の伝領を研究した八代国治は前者に属する。伝領関係とともに荘民の多面的な生活を解明しようとした中村直勝,牧野信之助,荘園を律令制以前の田荘(たどころ)と結びつけ荘園絵図や牧,倉庫,港湾にまで視野をひろげた西岡虎之助は後者に属する。…
…1873年成立。栗田寛(1835‐99)著。彰考館所蔵の《日本書紀》以下500余部の諸書にあたって記した書で,第1巻より第4巻までに天地開闢より後小松天皇の代までの神祇の沿革を概述,第5巻に恒例・臨時の祭儀について,第6巻より第16巻までに延喜式内社の鎮座地,由緒,沿革等について記すほか,式外の諸神について論証し,第17巻に宮殿の制として神祇官,伊勢神宮,出雲大社について記し,また神官,神官把笏,叙位,太占についても論及している。…
※「栗田寛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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