奥院坊跡（読み）おくのいんぼうあと

日本歴史地名大系

奥院坊跡
おくのいんぼうあと

• 長野県：上水内郡
• 戸隠村
• 戸隠山門前
• 奥院坊跡

[現在地名]戸隠村戸隠 奥社

戸隠神社奥社参道中に建つ随神門（ずいじんもん）（旧仁王門）から続く杉の大木の並木に沿って、参道の左側に石垣積みで区画した屋敷跡が一〇ヵ所続いており、各屋敷には入口と建物跡の礎石が整然と現存している。ここが戸隠山奥院の坊跡である。

奥院衆徒は古く二〇坊といい、慶長年間（一五九六―一六一五）一二坊になり（長野県町村誌）、正徳年中（一七一一―一六）中（ちゆう）院・宝光（ほうこう）院に居住したが、院坊は元のままとし、奥院勤仕に登山したもので、天保一二年（一八四一）の本坊並三院衆徒分限帳（久山家旧蔵）によると中社・宝光社に里坊を設けた社家の信者数（軒）並びに収入金は次のとおりである。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」