好熱菌(読み)コウネツキン

デジタル大辞泉 「好熱菌」の意味・読み・例文・類語

こうねつ‐きん〔カウネツ‐〕【好熱菌】

高温環境を好む細菌。一般にセ氏55度以上の高温を指す。そのうち至適生育温度が80度以上の場合は超好熱菌と呼ばれる。高温菌好熱性細菌

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化学辞典 第2版 「好熱菌」の解説

好熱菌
コウネツキン
thermophilic bacteria

高温細菌ともいう.高温( > 55 ℃)を好んで生育する菌.耐熱性酵素の生産に利用されている.温泉に生息する高度好熱菌Thermus thermophilusは80 ℃ 以上の高温で生育する.遺伝子工学に欠かせない実験法となったPCRには,好熱菌由来の耐熱性のDNAポリメラーゼが使われる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「好熱菌」の解説

好熱菌

 好温菌好温細菌好熱細菌好熱性菌,好熱性細菌ともいう.高温で生育する細菌.通常50〜60℃以上で生育する菌で,75℃以上で生育できる菌は高度好熱菌とよぶことが多い.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の好熱菌の言及

【細菌】より

…また細菌は温度に対する関係によって分けることもできる。20℃以下でよく生育するものを低温菌,55℃以上で発育するものを好熱菌(高温菌,耐熱菌ともいう),その中間の温度で発育するものを中温菌と呼ぶ。75℃以上でも生育できるものは高度好熱菌と呼ばれる。…

※「好熱菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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