婦女界(読み)ふじょかい

改訂新版 世界大百科事典 「婦女界」の意味・わかりやすい解説

婦女界 (ふじょかい)

商業的な女性雑誌の草分けとして1910年3月に同文館から創刊された。初期には坪内逍遥や上田万年(かずとし)らが寄稿し,編集協力者としてはのちに《婦人之友》を興す羽仁吉一・もと子夫妻がいた。13年1月からは都河(つかわ)竜が雑誌を譲り受け(婦女界社発行),連載小説重視小栗風葉小山内薫,さらに菊池寛などが作品を寄せ,広く迎えられた。しかし,しだいに《主婦之友》や《婦人俱楽部》におされて生彩を欠くようになった。43年4月号で休刊し,第2次大戦後の48年1月に復刊するが,途中の休復刊を経て52年11月に終刊となった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android