草分け(読み)くさわけ

百科事典マイペディア「草分け」の解説

草分け【くさわけ】

最初に土地を開拓して新しく町や村を創始すること。またはその開発を行ったとの伝承を有し,かつその土地に居住する家。草切,鍬(くわ)開き,芝おこしなどともいい,複数の場合は草分七軒,五軒(人)百姓,芝切三戸などともいう。開発後に来在定着した者との比較でその系譜誇り,祭や共有山などに特権をもつ村の有力な家が多く,江戸時代には代々名主草分名主)に,明治以後は順番に区長を務めたりして,おかた,お屋敷などの敬称的な屋号で呼ばれた。

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デジタル大辞泉「草分け」の解説

くさ‐わけ【草分け】

土地を切り開いて、そこに村や町を興すこと。また、その人。
ある物事を初めて行うこと。また、その人。創始者。「電子工業界の草分け
草深い所を分けて行くこと。また、そういう所。
「―の道を早みて里を過ぎ」〈浄・日本武尊〉
草分き」に同じ。
「殿原―のかふ、…鹿の実にはよき処ぞ」〈盛衰記・三六〉
[類語]創始草創始める開けるひら起こす開業する始業する開拓者創始者・創業者・パイオニア

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世界大百科事典 第2版「草分け」の解説

くさわけ【草分け】

村落の開発をし,みずからそこへ住みついた最初の家。転じて,物事を創始することやその人をいう。草切り鍬開き芝起し芝切りなどともいう。近世に開発された新田村などでは,歴史的事実として,最初に荒野を切り開いて耕地集落を設定した者の子孫の家を草分けとか草切りと呼び,実際にその村の名主,組頭等の村役人を世襲的に独占していたことも多い。しかし,各地における草分けの家は,村落開発にあたった家として歴史的に確定できるものは少なく,多くが伝承としての草分けである。

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