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子宮頸がんワクチン しきゅうけいがんわくちん

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知恵蔵2015の解説

子宮頸がんワクチン

子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を予防するワクチン。HPVは100種類以上あることが知られているが、このうち子宮頸がんでよく見られるHPV16型とHPV18型に対して予防効果を持つ。
子宮頸がんの多くは、性交渉を通じてHPVに持続的に感染することが原因で発症するが、ワクチンを接種することによってウイルスへの感染や細胞ががんになる前の異形成を約90%予防できたという報告もある。また、アメリカの疾病対策予防センターは、ワクチン導入前と導入後で14~19歳の女性での感染率が56%減少したと報告している。
2006年から欧米を中心に承認が始まり、WHO(世界保健機関)の推奨もあって現在では120カ国以上が承認。これまでに販売されたワクチンは約1億7600万回分に上る。日本では、09年12月に販売が始まり、現在はサーバリックスとガーダシルという2種類のワクチンが任意接種となっている。健康保険は適用されず、1回の接種費用を1万~1万5000円ぐらいに設定している医療機関が多い。どちらのワクチンも十分な免疫をつけるためには3回接種する必要があり、総額で5万円弱かかるが、10年から厚生労働省自治体に助成金を出し無料または低額で接種できるようになった。HPVの性質上、ワクチンが有効なのは性交渉前の女子だけであるため、接種対象者はだいたい中学生高校生に限られる(アメリカでは小学校高学年から)。
日本では、接種後に慢性疼痛(とうつう)やギラン・バレー症候群などを発現する例が複数報告されたため、13年6月に厚生労働省が一般向けに注意喚起を行った。これに対しWHOのHPVワクチンに関する安全性レポートは、日本以外の国から同様の副反応は報告されておらず、原因をHPVワクチンに求める理由はほとんどない、としている。

(石川れい子  ライター / 2013年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

子宮頸がんワクチン

子宮頸がんは性行為によるヒトパピローマウイルス(HPV)感染が主な原因とされる。厚生労働省によると、国内では年間約1万人(上皮内がんを除く)が新たに診断され、約2700人が死亡する。ワクチンは約半年間に3回受けるのが基本で、子宮頸がん全体の5~7割の原因とされる2種類のHPVの感染を防ぐ効果があるとされる。

(2016-07-28 朝日新聞 朝刊 2社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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