(読み)ヨウ

精選版 日本国語大辞典 「孕」の意味・読み・例文・類語

はらみ【孕】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「はらむ(孕)」の連用形名詞化 ) はらむこと。妊娠すること。また、穂や芽などが出ようとしてふくらむこと。
    1. [初出の実例]「関白殿の女御候はせ給へど、御はらみのけなし」(出典:栄花物語(1028‐92頃)花山たづぬる中納言)

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普及版 字通 「孕」の読み・字形・画数・意味


5画

[字音] ヨウ
[字訓] はらむ・みもち・ふくむ

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 象形
子を孕む形。乃(だい)は人の側身形。〔説文〕十四下に「子を(はら)むなり。子に從ひ、乃聲」(段注本)とするが、身と同じく、人の側身形に子を加える。〔詩、大雅、大明〕「大任(たいじん)(文王の母)身(はら)めるり」の〔伝〕に「身は重(はら)むなり」、〔箋〕に「重むとは、懷孕(くわいよう)するを謂ふなり」という。〔説文〕の文にいう(かい)は、懐孕のことである。

[訓義]
1. はらむ、みもち。
2. ふくむ、ふくらむ。

[古辞書の訓]
和名抄〕孕 波良女(はらめ)〔名義抄〕孕 ハラム・カカメシム/懷孕 ハラム 〔字鏡集〕孕 カカメシム・ヤシナフ・ハラム・ウラム

[語系]
孕jingは仍njing、(増)tzng、jingと声義の通じるところがあり、みな重ねて加える意がある。

[熟語]
孕育・孕孕鬻孕化孕孳孕珠孕重孕胎孕乳・孕婦孕別
[下接語]
遺孕・育孕・懐孕・含孕・刳孕・産孕・字孕・慈孕・胎孕・妊孕・孕・婦孕・腹孕・包孕

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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