ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「学術情報ネットワーク」の意味・わかりやすい解説 学術情報ネットワークがくじゅつじょうほうネットワーク 大学や各種研究機関を結んで,学術情報の流通や処理に利用されるコンピュータネットワーク。インターネットの原型となったアメリカ合衆国国防省の国防高等研究計画局 DARPAが設立した ARPANETが学術研究用のネットワークであったことをうけて,インターネットは商用に開放されるまで基本的に学術ネットワークだった。日本での学術情報ネットワークの草分けは,1984年に東京工業大学の村井純が同大学と慶應義塾大学,東京大学のコンピュータを電話回線で結んだ JUNETで,日本のインターネットのさきがけでもあった。先進国には,それぞれ自国の研究基盤として学術情報ネットワークが構築されており,アメリカの internet2,ヨーロッパの GEANT2などがある。日本では全国の大学,研究機関などの学術情報基盤として,国立情報学研究所 NIIが構築・運用している SINETがあり,これはアメリカ,ヨーロッパの学術情報ネットワークとギガビットレベルの速さで相互接続されている。このような高速な学術情報ネットワークでは商用ネットワークではできない大容量のデータ流通が可能で,大規模な実験や観測のデータ処理,巨大シミュレーションなどの国際共同研究の強力なツールとなっている。(→BITNET,WIDEプロジェクト) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by