学術百科事典(読み)がくじゅつひゃっかじてん(その他表記)Cyclopaedia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「学術百科事典」の意味・わかりやすい解説

学術百科事典
がくじゅつひゃっかじてん
Cyclopaedia

イギリスの百科事典編纂者イーフレイム・チェンバーズが編纂した2巻本の百科事典。『サイクロペディア』とも呼ばれる。初版は 1728年刊行。項目の掲載はアルファベット順。学芸や芸術,科学などの項目を扱うが,人名および地名の項目はない。 1751~52年までに7版がロンドンで出版された。チェンバーズの死後,追加7巻分の内容が初めはジョン・ルイス・スコット,のちにジョン・ヒルによって再編纂され,1753年にフォリオ判2巻の補遺として刊行された。チェンバーズは 1739年『学術百科事典』のフランス語版出版の要請を断ったが,このとき企画されたフランス語訳の作業が,のちにフランスの哲学者・翻訳家のドゥニ・ディドロと数学者ジャン・ダランベールが編集した 18世紀フランスの大百科事典『百科全書』 Encyclopédieの出発点となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android