宇宙の大規模構造(読み)うちゅうのだいきぼこうぞう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

宇宙の大規模構造
うちゅうのだいきぼこうぞう

宇宙には階層構造があって,銀河が集まってつくる銀河団,銀河団が集まってつくる超銀河団があることは以前から知られていた。ところが 1980年代になって,宇宙にはほとんど銀河の存在していない,直径が約 1億光年もあるような巨大な領域,ボイド(超空洞)があり,そのまわりを取り囲むように超銀河団が連なっていることがわかった。この銀河の巨大な連なりは宇宙に網の目のように張りめぐらされており,この網の目構造を宇宙の大規模構造という。網の目一つに相当する構造のスケールは数億光年。

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知恵蔵の解説

宇宙の大規模構造

銀河は集団化して銀河団を作り、銀河団もまた超銀河団の形で集団化している。また、その隙間にはボイドと呼ばれる、銀河が存在しない領域がある。超銀河団とボイドは1億〜3億光年のスケールの構造。このような大きな構造が宇宙の大規模構造。これがどのくらい大きな構造かは分かっていない。これを明らかにするため、25億光年彼方まで、光度23等級までの約1億個の銀河を観測するスローン・デジタル・スカイ・サーベイ(SDSS)計画が進行中。また、130億光年彼方まで、27等級までの約200万個の銀河をHSTやすばる望遠鏡などで観測するコスモス(COSMOS)計画が2003年に始まった。

(二間瀬敏史 東北大学大学院理学研究科教授 / 2007年)

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デジタル大辞泉の解説

うちゅう‐の‐だいきぼこうぞう〔ウチウ‐ダイキボコウザウ〕【宇宙の大規模構造】

宇宙の中で銀河分布が示す巨大な泡状の構造。宇宙空間は互いに接し合う石鹸(せっけん)の泡に例えられ、泡の膜面に銀河が分布し、複数の泡が接しあう部分において、銀河団が多数連なり超銀河団を形成する。膜面の部分はグレートウォールと呼ばれ、また、泡の内部に相当するボイドと呼ばれる領域には銀河がほとんど存在しない。このような銀河の分布は宇宙初期における暗黒物質の密度のゆらぎと深い関わりがあると考えられている。宇宙の泡構造宇宙のバブル構造

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