安城ヶ原(読み)あんじようがはら

日本歴史地名大系 「安城ヶ原」の解説

安城ヶ原
あんじようがはら

現安城市朝日あさひ町・相生あいおい町・新田しんでん町から以北の一帯。旧安城村を中心として安祥あんしよう原・五家ごか原・猿田さるた原と続く一面の原野とからなり、耕地はその間にわずかにみる程度であった。安城ヶ原の名は、万治三年(一六六〇)安城、宇頭うとう(現岡崎市)両村の論争文書にみえる。わずかな耕地で水利に乏しく、溜池や井水を利用、収穫は不安定であった。安城村は安城ヶ原について二五石の年貢を納め、近村に人馬の札を渡して下草や薪の採取を認めていたというが、安城ヶ原の区域は明確でなく、宇頭村と争論を起こし、万治三年境界が確定。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の安城ヶ原の言及

【安城[市]】より

…矢作(やはぎ)川北西岸の洪積台地(碧海(へきかい)台地)の中央に位置する。安城ヶ原と呼ばれた不毛の台地であったが,1880年明治用水開削によって水田化が進み,次いで91年台地の中央に東海道本線安城駅が設置された。やがて知立(ちりゆう)町から郡役所や郡警察署が移転してきて碧海郡の中心に成長した。…

※「安城ヶ原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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