日本歴史地名大系 「安戸城跡」の解説 安戸城跡やすどじようあと 埼玉県:秩父郡東秩父村安戸村安戸城跡[現在地名]東秩父村安戸比企郡小川(おがわ)町と東秩父村境の山地を槻(つき)川に沿ってさかのぼってすぐに開ける耕地、安戸耕地の中央部北側、標高二三五メートルの城(しろ)山山頂にある。眼下を走る旧川越秩父道からの比高は一〇五メートル。麓から山頂が望めないほどの急崖をなす。築城者は伝えないが、槻川の上流域、大河原(おおかわら)谷は戦国期に松山(まつやま)城(現吉見町)の城主であった上田氏の本貫地といわれ、同氏によって築かれたものと考えられる。「関八州古戦録」によると、上田氏は天正一八年(一五九〇)の松山城落城に際して、安戸の砦へ落ち、捲土重来を期したという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by