安殿(読み)あんどの

精選版 日本国語大辞典 「安殿」の意味・読み・例文・類語

あん‐どの【安殿】

  1. 〘 名詞 〙 天皇の住まわれる主要な御殿という意で、奈良時代賜宴授位などに使われた建物大安殿(おおあんどの)小安殿(こあんどの)、内安殿(うちのあんどの)、外安殿(とのあんどの)、向小安殿(むかいのこあんどの)などの区別があったらしい。平安時代大極殿も古くは「おおあんどの」といった。やすみどの。
    1. [初出の実例]「天皇、旧宮(ふるみや)の安殿(アントノ)の庭(おほは)に宴(とよのあかりきこしめ)す」(出典日本書紀(720)天武一四年九月(北野本訓))

やすみ‐どの【安殿】

  1. 〘 名詞 〙 天皇が国を安らかにお治めになる御殿。天皇の住む御殿。あんどの。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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