安神村(読み)あがみむら

日本歴史地名大系 「安神村」の解説

安神村
あがみむら

[現在地名]厳原町安神

尾浦おうら村の南西にあり、集落は安神浦に臨む。「津島紀略」では吾神として安我美と訓じる。「万葉集」巻一四の柿本人麻呂の歌「赤見山草根刈り除け逢はすがへあらそふ妹しあやに愛しも」を対馬の安神の山に比定する説がある(貞享二年対州名所記)。弘長三年(一二六三)六月一〇日のなたるの尼浦山売券案(内山文書)に「あかミのそね」とみえ、当所を東の境とする「くわのうら」などを地頭「二らうむまとの」に売渡している。室町期、宗貞盛は「くわ、あかみ、ない」の三ヵ所の里の山を我意にまかせて焼くことを禁止すると、宗太郎左衛門入道に伝えている(年未詳八月一日「宗貞盛書状」馬廻判物帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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