安芸構造線(読み)あきこうぞうせん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「安芸構造線」の意味・わかりやすい解説

安芸構造線
あきこうぞうせん

四国四万十帯(しまんとたい)を、北側の白亜紀付加コンプレックスと、南側の古第三紀付加コンプレックス(一部、新第三紀に及ぶ)とに分ける大規模な断層九州延岡衝上断層(のべおかしょうじょうだんそう)の延長にあたる。徳島県海陽(かいよう)町で明らかになっている安芸構造線は、北に70度程度傾斜する高角な断層であるが、本来、九州の延岡衝上断層と同様に低角な衝上断層として形成され、衝上断層とその上盤・下盤がともに褶曲(しゅうきょく)の影響を受けて高角化したと考えられている。

村田明広]

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最新 地学事典 「安芸構造線」の解説

あきこうぞうせん
安芸構造線

Aki Tectonic Line

付加コンプレックスからなる四国の四万十帯で,北側の白亜系を主とする北帯と,南側の古第三系を主とする南帯の境界断層。模式地は高知県安芸市。高知県東部および徳島県では,四万十帯北帯南縁部の泥岩はやや千枚岩化しているのに対し,南帯の泥岩は千枚岩化していない。安芸構造線は,九州の四万十帯の延岡構造線の東方延長にあたる。九州の延岡構造線の上盤の泥岩は泥質片岩と呼べるほどに変成しているが,四国の安芸構造線の上盤の泥岩の変成度は弱い。延岡構造線は九州東部では,北西に10〜20°と低角度で傾斜する衝上断層であるのに対し,徳島県の安芸構造線は北に70°程度傾斜し,高角である。安芸構造線は,本来,北に低角度に傾斜する衝上断層として形成されたが,その後,衝上断層はその上盤・下盤とともに高角度化したと考えられている。

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