安藤 明(読み)アンドウ アキラ

20世紀日本人名事典 「安藤 明」の解説

安藤 明
アンドウ アキラ

昭和期の実業家 大安組組長。



生年
明治34(1901)年2月15日

没年
昭和37(1962)年8月15日

出生地
東京

学歴〔年〕
下谷小学校〔昭和5年〕中退

経歴
13歳で東京市役所給仕、以後旅芸人一座、馬車追いなどを転々。23歳の時運送屋を開業、朝鮮、満州にも進出。昭和11年土建会社「大安組」を設立、大東亜省軍需省の顧問となり、軍需品輸送、飛行場建設などに従事。20年8月24日、マッカーサー元帥を迎えるGHQは、徹底抗戦派の手中にあった厚木飛行場整備を日本側に要請、海軍省の依頼を受けた安藤は500万円で仕事を請け負い、突貫工事一夜のうちに完了した。海軍省は「真珠湾攻撃と同等以上の功績」として“省最後の感謝状”を授与した。私財を投じGHQ用社交場「大安クラブ」(のち「若てんばクラブ」)を開き、GHQ高官を接待。ホイットニー将軍に天皇戦犯論撤回などを陳情したが、21年6月贈賄容疑でGHQに逮捕され、禁固6カ月、罰金刑の判決を受けた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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