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大東亜省 だいとうあしょう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大東亜省
だいとうあしょう

第2次世界大戦中の 1942年 11月,いわゆる大東亜共栄圏内の「純外交ヲ除ク」政務にあたるために設置された省。内地,朝鮮,台湾,樺太を除く地における,日本の権益の保護,在留日本人に関する事務,移民,文化事業などを管理した。この年の戦況はシンガポールの陥落をはじめとしてジャワ,スマトラボルネオビルマフィリピンの攻略に及び,いわゆる大東亜地域に占領地軍政がしかれることになったが,これに対応して設けられた。大東亜省官制にうたわれた「純外交」は儀礼的なもののみを意味し,外務省は大東亜共栄圏外のみの外交にあたることになることから強く反対し,42年9月に設置が決定すると,東郷茂徳外相は抗議して辞職した。これは大東亜省設置問題として知られる。大東亜省設置によって対満事務局興亜院拓務省が廃止され吸収されるとともに,関東局,南洋庁の事務を総括した。敗戦によって廃止された。

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百科事典マイペディアの解説

大東亜省【だいとうあしょう】

1942年いわゆる大東亜共栄圏内の諸国と諸地域に対する政務施行の一元化のため軍部の発案で設置された省。大東亜省の設置は該当地域内の外交権限を事実上奪うものであるとして当時の東郷茂徳外相は設置に強硬に反対したが,結局押切られ外相を辞任した。
→関連項目外務省東条英機内閣

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世界大百科事典 第2版の解説

だいとうあしょう【大東亜省】

太平洋戦争中いわゆる大東亜共栄圏内の諸国ならびに諸地域に対する政務の施行を担当するため,1942年11月に設けられた省。拓務省,対満事務局,興亜院,外務省の東亜,南洋両局はこれに吸収され,同省は総務局,満州事務局,支那事務局,南方事務局をもって構成された。日本の占領地域ならびに勢力範囲に対する政治,経済,文化などの政務の施行を一元化すること,とりわけ中国における出先機関の一元化を目的とした。このため外務省の権限は弱体化した。

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大辞林 第三版の解説

だいとうあしょう【大東亜省】

1942年(昭和17)11月創設された行政機関。太平洋戦争による占領地域の拡大により、政治・経済・文化の施策の一元化を目指し、拓務省・対満事務局・外務省東亜局・南洋局などを統合して創立。45年8月廃止。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大東亜省
だいとうあしょう

太平洋戦争による占領地域の拡大に伴い、「大東亜諸地域」の総力を戦争に動員することを目的に、1942年(昭和17)11月1日東条英機(とうじょうひでき)内閣のもとで設置された行政機関。拓務省の対満事務局、興亜院、興亜院連絡部、外務省の東亜局・南洋局などを廃止、統合して創設され、満州・中国、東南アジア占領地における一元的行政を目ざした。部局には大臣官房のほか、総務局、満州事務局、支那(しな)事務局、南方事務局の四局が置かれ、南方事務局の管轄には、タイ、インドシナも含まれた。「大東亜共栄圏」内における大公使館などの現地機関は大東亜省直轄官庁となった。所属官署に興亜錬成所、興亜錬成院があり、関係各官庁間の連絡機関として大東亜省連絡委員会が置かれた。東郷茂徳(とうごうしげのり)外相は、外務省の権限が縮小されることもあり、その新設に反対して辞任したが、軍の圧力で設置が強行された。青木一男が初代大東亜相となる。45年8月25日、東久邇稔彦(ひがしくになるひこ)内閣のときに廃止された。[小林英夫]

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世界大百科事典内の大東亜省の言及

【外務省】より

…34年6月,亜細亜局が東亜局と改称され,欧米局が欧亜,亜米利加の2局に分離した。40年11月に南洋局が新設されたが,42年11月,東亜局とともに大東亜省へ移管された。同時に,欧亜局と亜米利加局が合体して政務局となり,また33年12月設置の調査部がこのときに調査局に昇格したので,当時の機構は政務,通商,条約,調査の4局であった。…

※「大東亜省」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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