安西河岸(読み)あんさいかし

日本歴史地名大系 「安西河岸」の解説

安西河岸
あんさいかし

[現在地名]成田市安西

利根川南岸の安西新田にあった幕府公認の河岸。元禄三年(一六九〇)の関東国々津出湊河岸(伊能家文書)などにはみえないが、安永三年(一七七四)河岸問屋株決定の際に運上金を上納して公認の河岸になり、近隣の河岸問屋と組合を結成した。翌四年には常陸取手および木下きおろし(現印西市)滑川なめがわ(現下総町)川尻かわじり(現佐原市)など一四の河岸で河岸仲間議定を取決めている(「印西町旧記」吉岡家文書)。当河岸で陸揚げされた荷物は小さな伝馬船に積替えられ、しん川からなが沼を経て根木名ねこな川をさかのぼり上流寺台てらだい河岸まで運ばれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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