安間郷(読み)あんまごう

日本歴史地名大系 「安間郷」の解説

安間郷
あんまごう

かば御厨に属する中世郷。郷域は近世の安間村のほか、薬師やくし村・北島きたじま村などに及んだという。文治二年(一一八六)一一月二二日の荒木田忠時譲状案(民経記寛喜三年四月記紙背文書)によれば、伊勢内宮権禰宜荒木田忠時が「蒲御厨内安間西郷」の田地五町などを子に譲り、ただし後家の存命中は後家の支配とした。建久五年(一一九四)閏八月二五日、朝廷は大中臣氏子より訴えのあった当郷への濫妨に関して、神宮祭主大中臣能隆に子細の報告を命じている(「小槻隆職書状案」壬生家文書)。蒲御厨のうちにあって当郷には平田寺領や内宮禰宜の私領が混在していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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