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定立・反定立・総合 ていりつ・はんていりつ・そうごうThese, Antithese, Synthese

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

定立・反定立・総合
ていりつ・はんていりつ・そうごう
These, Antithese, Synthese

フィヒテおよびヘーゲルの哲学の方法論的な基本概念。特にヘーゲルの弁証法の基本図式として有名である。フィヒテによれば,自我の自己定立は非AがAでないという論理法則から必然的に非我の反定立を招き,同時にそれが両者の矛盾を止揚して総合する自我の努力を生み出す。しかし非我の完全超克による自我の絶対的な総合統一は実現不可能で,ただそれへの無限の接近があるのみであるとした。一方,ヘーゲルは,概念それ自身が自己の具体的普遍性を自覚的に獲得していく過程のうちに定立・反定立・総合をとらえた。すなわち,意識による即自的定立は,そのままでは抽象的であることが自覚されることによって,その矛盾である対自的反定立の立場を喚起し,さらにその両者を止揚した自己の契機として含む一層高次の即自,対自的な総合の立場に進む。このようにして概念は最も具体的な自己への回帰において充足するとした。

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