定額制音楽配信(読み)ていがくせいおんがくはいしん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「定額制音楽配信」の意味・わかりやすい解説

定額制音楽配信
ていがくせいおんがくはいしん

毎月一定額を支払うことで、インターネットを通じて、登録されている音楽を好きなときに好きなだけストリーミング再生できるサービス。2008年10月にサービスを始めたスウェーデンの「スポティファイSpotify」が世界最大手である。日本では音楽の安売りにつながることを警戒するレコード会社やアーティスト反対により、定額配信サービスは広がらなかったが、2012年(平成24)ころからさまざまなサービスが登場している。ソニーの「Music Unlimited(ミュージックアンリミテッド)」、レコチョクの「レコチョク Best」がその代表で、それぞれ月額980円(2013年3月時点)である。また各携帯電話会社は、スマートフォン限定で、より価格を安くした機能限定型のサービスを提供しており、NTTドコモの「dヒッツ」、KDDIの「うたパス」(各315円、2013年3月時点)がよく知られている。

 楽曲を提供するレコード会社やアーティストは、定額配信により新しい音楽ファンを開拓し、その一部がCDパッケージ購入やライブチケット購入などへ進むことを期待している。またプロモーションツールにもなることから、新人育成にもつなげることを目ざしている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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