NTTドコモ(読み)えぬてぃーてぃーどこも

共同通信ニュース用語解説 「NTTドコモ」の解説

NTTドコモ

国内携帯通信の最大手。NTTから携帯電話ポケットベルの事業を分離独立させ、1992年7月にNTT移動通信網として営業を開始した。NTTがグループ横断で意思決定を迅速化するため、昨年12月完全子会社にした。携帯電話の契約数は今年6月末時点で約8200万件。菅前政権の携帯料金引き下げ要請を受け、割安な料金プラン「ahamo(アハモ)」を提供している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「NTTドコモ」の意味・わかりやすい解説

NTTドコモ(株)
えぬてぃーてぃーどこも

日本の通信会社。NTT docomoとも表記する。前身は1992年(平成4)設立のNTT移動通信網株式会社。2000年(平成12)4月NTTドコモに名称変更。国内の携帯電話における市場占有率は第1位(2013)。

 1959年(昭和34)3月に、当時の日本電信電話公社船舶電話サービスを提供開始。その後、民営化した日本電信電話株式会社(NTT)が1987年4月に携帯電話サービスを開始した。1992年7月にはNTTの子会社であるNTT移動通信網株式会社が、NTTより移動通信事業(携帯・自動車電話、無線呼出、船舶電話、航空機公衆電話)の譲渡を受けて営業を開始した。1993年3月には、800MHz帯のPDC(Personal Digital Cellular)方式携帯・自動車電話サービス「mova(ムーバ)」を、第2世代の携帯通信サービスとして展開していく(2012年3月サービス終了)。1999年2月には、インターネット接続サービス「iモード」を開始、利用者に広く受け入れられ、現在の携帯情報サービスの基盤となっている。2001年10月には、W-CDMA方式(Wide Band Code Division Multiple Access。広帯域CDMA方式)である第3世代の携帯通信サービス「FOMA(フォーマ)」を開始し、データ通信速度が飛躍的に向上する。2004年6月には、FOMAパケット定額サービス「パケ・ホーダイ」が開始され、動画のような大容量の情報閲覧を気軽に利用できる環境が整った。

 高速の通信を必要とするテレビ電話や映像配信、「着うた(録音したアーティストの歌声をそのまま携帯電話の着信音にする機能)」などのリッチコンテンツ(映像や音声のような表現力と情報量が大きいデジタル情報)が徐々に広がり、2004年には携帯電話に非接触ICカードを搭載し会員サービスや小額決済を行うことができる「iモードFeliCa(フェリカ)」のサービスを開始した。2006年10月にMNP(Mobile Number Portability:番号ポータビリティ)が開始されると、電話番号を変えることなく携帯事業者の変更が可能になったため、シェア争いが一気に激化し、苦戦を強いられた。また、スマートフォンやデータ通信端末の普及により、データ通信量は急激に増加、それに対応するために2010年12月からは、新たな通信方式LTE(Long Term Evolution)を用いた高速データ通信サービス「Xi(クロッシィ)」を展開している。2013年9月、ドコモは満を持してiPhone 5cおよび5sの取扱いを開始した。これで日本の大手携帯電話会社3社(ドコモ、au、ソフトバンク)どこでもiPhoneを購入できることになり、キャリアのシェア争いの焦点は新たなステージへ向っていくことになった。携帯電話契約数6153万、iモード契約数5097万、資本金9497億円、売上高4兆4701億円(2013年3月。連結ベース)。

[小林千寿]

『経営システム研究会編『NTTドコモ強さの秘密――情報システムによるビジネス大革命』(1998・日刊工業新聞社)』『経営システム研究会編『NTTドコモ リアルタイム・マネジメントへの挑戦』(2004・日刊工業新聞社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「NTTドコモ」の意味・わかりやすい解説

NTTドコモ
エヌティティドコモ
NTT DoCoMo, Inc.

移動体通信事業者(→移動通信)。日本電信電話の移動体通信事業本部を前身とする。1991年8月エヌ・ティ・ティ・移動通信企画として設立,1992年4月エヌ・ティ・ティ移動通信網へ商号変更,同 1992年7月営業開始。1998年東京証券取引所一部に上場。1999年2月,世界初となる携帯電話端末向けのインターネット接続サービス「iモード」を開始。1年間で 400万件以上の契約数を獲得するなど爆発的な人気を呼び,海外からの評価も高く,モバイルコンピューティングの先鞭をつけた。2000年4月社名をエヌ・ティ・ティ・ドコモに変更。「ドコモ」は Do Communications Over The Mobile Networkの頭文字をとったもの。2001年10月第3世代携帯電話「FOMA」サービス開始。2013年10月現社名に変更。

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百科事典マイペディア 「NTTドコモ」の意味・わかりやすい解説

NTTドコモ[株]【エヌティーティードコモ】

日本全国をほぼ網羅するNTT系移動体通信会社グループ9社の中核。同社のサービス圏は関東甲信越。日本電信電話公社時代の1968年にポケットベル・サービス,1979年に自動車電話サービスを開始したのが始まり。1991年日本電信電話の子会社NTT移動通信企画として設立。翌1992年,NTT移動通信網に,2000年現社名に改称。1991年超小型携帯電話〈ムーバ〉の発売開始。携帯電話業界のトップ,シェア約6割。さらにインターネット接続サービス,国際通信,銀行振込みサービスにも進出。1998年10月業績好調で東証一部上場。1999年2月〈iモード〉サービス開始。2001年10月第3世代移動通信〈FOMA〉も本格的に始動。一方でポケットベル・サービスは2007年3月に終了,PHSサービスも2008年1月で終了した。本社東京。2011年資本金9496億円,2011年3月期売上高4兆2243億円。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「NTTドコモ」の解説

NTTドコモ

正式社名「株式会社NTTドコモ」。英文社名「NTT DoCoMo, Inc.」。情報・通信業。平成3年(1991)「エヌ・ティ・ティ・移動通信企画株式会社」設立。同12年(2000)「株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ」に改称。同25年(2013)現在の社名に変更。本社は東京都千代田区永田町。「日本電信電話」の移動体通信事業本部の後身。携帯電話会社。携帯電話による電子決済サービスも展開。東京証券取引所第1部・ニューヨーク証券取引所・ロンドン証券取引所上場。証券コード9437。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「NTTドコモ」の解説

NTTドコモ

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの略称。日本国内最大の携帯電話会社(2006年10月現在)。1992年に営業を開始し、iモード、iアプリ、FOMAなどのサービスを提供している。

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