実俣村(読み)さねまたむら

日本歴史地名大系 「実俣村」の解説

実俣村
さねまたむら

[現在地名]温海町山五十川やまいらがわ

五十川中流域右岸にあり、南対岸は蕨野わらびの村。元和八年(一六二二)の酒井氏知行目録では高一八一石余。寛永三年庄内高辻帳では高一八三石余。正保郷帳は田方一四六石余・畑方一九石余。弍郡詳記では免七ツ六分、家数六七。天保一三年(一八四二)の温海組小商体之者書上帳(温海文書)によると、蝋燭商など八人の者が焼印札(許可証)を願出ている。寛政八年(一七九六)庄内藩は漆不足に対処するため郷中の漆掻に焼印札を下付し、領内で掻取った漆を残らず買上げる統制策をとったが、同年の温海組村々漆抓面付帳(本間文書)によると、そのとき焼印札を渡され、漆掻渡世を許可された者は組内最多の四九人であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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