実験古生物学(読み)じっけんこせいぶつがく

最新 地学事典 「実験古生物学」の解説

じっけんこせいぶつがく
実験古生物学

experimental palaeontology

実験的方法を用いた古生物学。井尻正二(1949)によって提唱された。実験とは,「現在の世界では,見かけのうえで,ごちゃごちゃに生起しているいろいろな現象に,人為的な操作や,手段を施すことによって,手放しの,自然のままの変遷過程ではいまだ起こっていない事象をえぐりだし,かつ,強引に(実践的に)生成展開させるという,人間の積極的な行為」である。方法論的には,実験的方法と条件的方法の二つがある。実験的方法では,実験によって偶然的な要素を取り除き,必然的な要素を実現して,法則実証を行う。条件的方法では,自然の必然性を実験的につくられた人的な新しい条件のもとで逆に偶然性にしてしまい,自然のままでは偶然性に過ぎなかったものを新しい人為的な必然性として現実的に生成展開させる。後者は,畜産学における品種改良や最近の医学における臓器移植農学における生物工学バイオテクノロジー)をその射程におさめていたものとして,再評価されるべき方法である。参考文献井尻正二(1977) 新版科学論・上,大月書店

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