宣徳(読み)セントク

デジタル大辞泉 「宣徳」の意味・読み・例文・類語

せん‐とく【宣徳】

中国宣宗時代(1426~1435)の年号。また、このころ鋳造された通貨である宣徳通宝のこと。
明の宣宗の勅により、1428年に作られたかなえなどの銅器。「大明宣徳年製」の銘がある。宣徳銅器

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精選版 日本国語大辞典 「宣徳」の意味・読み・例文・類語

せん‐とく【宣徳】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 徳をのべひろげること。
    1. [初出の実例]「宣徳の化、昭文の成、科挙民に及ばざるも、鉅儒世応じて生じ」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)四)
    2. [その他の文献]〔漢書‐張安世伝〕
  3. 中国、明代の宣徳年間(一四二六‐三五)鋳造の宣徳通宝の略。室町時代に日本に移入され、海外渡来銭の一つとして通用した。
    1. [初出の実例]「其外のとたう銭、ゑいらく、こうふ、せんとく、われ銭〈略〉向後取わたすべし」(出典:蜷川文書‐三集・永正三年(1506)七月二二日)
  4. せんとくどうき(宣徳銅器)」の略。
    1. [初出の実例]「銀の花いけせんとくのひろ口などでいけ」(出典:黄表紙・高漫斉行脚日記(1776)中)

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