宮毘羅(読み)クビラ

デジタル大辞泉 「宮毘羅」の意味・読み・例文・類語

くびら【宮毘羅】

《〈梵〉Kumbhīraの音写薬師如来十二神将の一。武装し、忿怒ふんぬの姿をとる。宮毘羅大将金毘羅こんぴら

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精選版 日本国語大辞典 「宮毘羅」の意味・読み・例文・類語

くびら【宮毘羅・倶毘羅】

  1. ( [梵語] Kumbhīra の訳語。「金毘羅(こんぴら)」とも訳す ) 仏語。薬師如来の十二神将の一つ。また、仏法守護の夜叉神王の上首をいう。武装し、忿怒(ふんぬ)の姿をとる。宮毘羅大将。こんぴら。
    1. 宮毘羅〈奈良県興福寺〉
      宮毘羅〈奈良県興福寺〉
    2. [初出の実例]「十二神の名号倶毘羅と云ふを聞きて、食ひくくらんと聞きなして絶え入りし給ふ事あり」(出典:細流抄(1525‐34)一〇)
    3. [その他の文献]〔玄応音義‐五〕

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世界大百科事典(旧版)内の宮毘羅の言及

【十二神将】より

…薬師如来の眷属(けんぞく)であり,薬師如来像の侍者として表現される。12尊の名称は諸説あるが,玄奘訳《薬師瑠璃光如来本願功徳経》には宮毘羅(くびら),伐折羅(ばさら),迷企羅(めきら),安底羅(あんてら),頞儞羅(あんにら),珊底羅(さんてら),因達羅(いんだら),波夷羅(はいら),摩虎羅(まこら),真達羅(しんだら),招杜羅(しやとら),毘羯羅(びから)と記される。12という数が中国において十二支と結びついたと推定され,やがて十二神将は昼夜12時をたえず護ると信じられるようになった。…

※「宮毘羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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