宿次過書奉行(読み)しゅくつぎかしょぶぎょう

精選版 日本国語大辞典 「宿次過書奉行」の意味・読み・例文・類語

しゅくつぎかしょ‐ぶぎょう‥クヮショブギャウ【宿次過書奉行】

  1. 〘 名詞 〙 鎌倉幕府職名幕府によって京都・鎌倉間を結ぶ東海道各地の宿に配された人馬を利用するための手形発行をつかさどったと考えられる。史料では、幕府の出先機関である六波羅政庁の職制として見えるのみだが、鎌倉にも置かれていたと推測される。江戸時代には、過書船のことを支配した。〔武家名目抄(19C中か)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の宿次過書奉行の言及

【宿次】より

…制度としては,平安時代なかばにはすでに衰退していた古代駅制にならって,鎌倉幕府が京都との連絡の便を目的として東海道の要所に宿駅を定め,使者や公物の確実な逓送のための人馬を常備したのにはじまる。鎌倉幕府はあわせて臨時職として宿次過書奉行(しゆくつぎかしよぶぎよう)を任命し,宿次の設備や人馬を利用するには奉行が発行する過所(書)を携行することが必要とされた。この職は室町幕府の職制では常置職となり,江戸時代には,いわゆる過書船の支配にあたった京都の宿次過書奉行に職名がうけつがれた。…

※「宿次過書奉行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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