20世紀日本人名事典 「富島健夫」の解説
富島 健夫
トミシマ タケオ
昭和・平成期の小説家
- 生年
- 昭和6(1931)年10月25日
- 没年
- 平成10(1998)年2月5日
- 出生地
- 旧朝鮮・京城
- 出身地
- 福岡県京都郡刈田町
- 本名
- 冨島 健夫
- 学歴〔年〕
- 早稲田大学文学部仏文科〔昭和30年〕卒
- 経歴
- 早大在学中から丹羽文雄に師事。昭和28年「喪家の狗」が芥川賞候補になる。30年卒業後、河出書房に勤務。31年「黒い河」を処女出版、松竹映画化されて話題を呼ぶ。32年より作家に専念。36年頃からジュニア小説の分野を開拓し、第一人者的存在に。43年に発表した「おさな妻」などで性描写を取り入れて議論を呼んだ。後、官能生活に鋭く切り込んだ数々の作品を発表、川上宗薫、宇能鴻一郎とともにポルノ御三家と呼ばれた。他の代表作に「雪の記憶」「恋と少年」「初夜の海」「青春の野望」「女人追憶」など。「富島健夫青春文学選集」(全14巻 集英社)、「富島健夫小説選集」(全22巻 実業之日本社)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報