改訂新版 世界大百科事典 「寒川入道筆記」の意味・わかりやすい解説 寒川入道筆記 (さむかわにゅうどうひっき) 噺本。作者不明。1613年(慶長18)成立。写本,1巻。江戸時代に流行した小咄(こばなし)の祖とも言うべきもので,著者は松永貞徳と言われているが確かではない。しかし当時の連歌師の手に成ったものであろう。連歌や狂歌に関する話,種々の短い滑稽話が多く,巻末に〈謎詰(なぞづめ)の事〉と題して,謎解きの問題が100以上並べてある。狂歌や謎は,江戸時代初期に流行したものである。執筆者:野田 寿雄 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by