① バラ科の落葉高木。オオシマザクラとヒザクラの交配種ともいわれ、観賞用に栽培される。二月上旬、葉に先だって径二・五センチメートルの淡紅白色の五弁花を開く。がくは緑紫色。《 季語・冬 》
[初出の実例]「山の日は鏡の如し寒桜」(出典:六百五十句(1955)〈高浜虚子〉昭和二一年)
② サクラソウ科の多年草。中国原産で、観賞用に栽培される。高さ二〇~三五センチメートルになり、全体に白色短毛を密生する。葉は太く長い柄があり、径六~一〇センチメートルの丸みのある心臓形で、縁は掌状に切れ込む。早春、長さ一〇センチメートルくらいになる太い花茎をのばし、径約三センチメートルの花を二~三段につける。花弁は先端が五裂する合弁花で白、淡紅、赤色などがあり、縁は不規則にちぢれる。はなざくら。ちゅうかざくら。かんざくらそう。〔日本植物名彙(1884)〕