寺家祭祀遺跡(読み)じけさいしいせき

日本歴史地名大系 「寺家祭祀遺跡」の解説

寺家祭祀遺跡
じけさいしいせき

[現在地名]羽咋市寺家町

海岸砂丘上に立地する奈良・平安時代を中心とした大規模な祭祀遺跡。祭祀地区・砂田すなだ地区・太田おおた地区(水田部)に分れ、うち祭祀遺構は前二地区に集中する。能登縦貫有料道路などの造成に際して発掘調査が行われ、掘立柱建物跡・竪穴住居跡多数と石組炉や牛馬の歯骨を納めたピットなどの祭祀遺構が検出された。出土品には海獣葡萄鏡・鉄製儀鏡・三彩陶器・緑釉平瓶・ガラス容器片・玉類・紡錘車・銅銭(隆平永宝など)・金銅製品(帯金具・刀装具・瓔珞・歩揺・鈴)・鉄製品(直刀・鉄鉢・刀子・舟形・鍬先・斧・釣針)などがあり、「宮厨」「司厨」などと書かれた墨書土器も出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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