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海獣葡萄鏡 かいじゅうぶどうきょう Hai-shou pu-tao-jing

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海獣葡萄鏡
かいじゅうぶどうきょう
Hai-shou pu-tao-jing

中国,隋・唐代に盛行した鏡で,背面に海獣とぶどうを文様としたものをいう。多くは白銅鏡である。鏡背は獣形の鈕 (つまみ) を中心に帯圏により内区,外区に分れ,内区には獅子,麒麟 (きりん) などの獣と葡萄唐草文様を配し,外区には葡萄唐草文様の間にすずめ,はち,ちょうなどの鳥虫をめぐらせている。

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デジタル大辞泉の解説

かいじゅうぶどう‐きょう〔カイジウブダウキヤウ〕【海獣××萄鏡】

中国唐代に盛行した銅鏡。鏡背のつまみと、そのまわりに獅子(しし)(狻猊(しゅんげい))・有角獣・葡萄唐草文などを配する。日本にも伝わり、法隆寺五重塔心礎や高松塚古墳出土のものが有名。

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世界大百科事典 第2版の解説

かいじゅうぶどうきょう【海獣葡萄鏡】

中国唐代,7世紀から8世紀にかけて流行した鏡。鏡背の文様がおもに禽獣と葡萄唐草文から構成されているので,この名がある。厚手完整で,いわゆる唐鏡の典型。円鏡のほかに方鏡もある。鏡背中央の鈕は,多くが伏臥した獣形を写したもので,その周囲は狭い文様帯で内外両区に分けられる。内区には葡萄唐草文の間に大きく獅子,豹,天馬,孔雀,鳳凰などが表され,外区では,同じく葡萄唐草文の間にこれらの禽獣に加えてネズミや猫などの小動物,小鳥,昆虫が見え隠れしている。

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大辞林 第三版の解説

かいじゅうぶどうきょう【海獣葡萄鏡】

中国唐代の鏡の一種。背面に獅子などの禽獣きんじゆうと葡萄唐草文などを配する。普通は円形。日本では奈良時代の遺跡からの出土品が多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海獣葡萄鏡
かいじゅうぶどうきょう

7、8世紀に盛行した中国鏡。その名は、葡萄唐草文(からくさもん)と禽獣(きんじゅう)からなる鏡背(きょうはい)の図像文様による。鏡背中央の鈕(ちゅう)は多くが獣形をとり、周縁との間は突出した狭い文様帯で内外区に分けられている。内区には、4~8匹のやや大型の禽獣と葡萄唐草文を置き、外区にも小型の禽獣が見え隠れする葡萄唐草文を巡らす。禽獣は、獅子(しし)、豹(ひょう)、羊、天馬(てんま)、孔雀(くじゃく)などに鼠(ねずみ)や猫、あるいは小鳥類だが、海獣と確定しうるものはない。宋(そう)・清(しん)時代から「海馬葡萄鑑」や「海獣葡萄鑑」の名があるが、その由来は不明。正倉院蔵の優品をはじめ、わが国の社寺に伝世されたものが少なくなく、法隆寺五重塔心礎埋納物あるいは高松塚古墳副葬品に含まれていることでも有名である。高松塚古墳出土品には、図像文様が完全に一致するものが中国西安(せいあん)その他からも出土している。このほか、わが国では、8、9世紀に中国製品を踏み返して模造した粗製の(ぼうせい)品も多い。[田中 琢]

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世界大百科事典内の海獣葡萄鏡の言及

【鏡】より

…日本の正倉院に伝来する鏡の大部分は,当時渡来したこの類のものである。もっともこの唐鏡という新様式も,一般に隋鏡とよばれている初期のものでは,なお前代の神獣鏡のなごりを残したものもあるが,海獣葡萄鏡などはうちに葡萄文を表して,唐鏡の先駆的な鏡式をなしている。盛唐になると双鸞(そうらん)や花枝を中心とするもの,西アジアから伝えられた瑞花の華やかな装飾文で飾ったものなど,いずれも厚手にみごとに鋳上げられている。…

【唐鏡】より

…これには四神鏡などがあり,団華文鏡などすぐれた作品が多い。海獣葡萄(かいじゆうぶどう)鏡は初唐から盛唐にかけての鏡式であり,宋代には海馬葡萄鏡と呼ばれたが,清代にいまの名称となった。葡萄文様と禽獣をあしらったもので,それぞれの時代の様式差がある。…

【ブドウ(葡萄)】より

…中国では鏡の背面装飾に用いられる葡萄唐草が注目される。海獣葡萄鏡がその中心で,隋・唐代のこの鏡のデザインは,正倉院にも伝わっている。仏教美術でも葡萄唐草は盛んに使われるが,日本のものでは薬師寺薬師如来像(白鳳時代)台座にあるものが美しい。…

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