寺田井(読み)てらだいび

日本歴史地名大系 「寺田井」の解説

寺田井
てらだいび

[現在地名]玉名市寺田 樋の元

八嘉はつか台地北端の菊池川沿岸にある寺田溝の取水口。加藤清正が天正一七年(一五八九)から慶長一〇年(一六〇五)にかけて菊池川の掘替工事を行った際、木葉このは川の水を灌漑用水として用いるために設けられたのが最初という。しかし水量不十分で、雨量が少ない時は干害に苦しめられた。宝暦一四年(一七六四)小田手永惣庄屋小田次左衛門・茂助父子によって高瀬たかせ川からの取水口が作られ、田六〇〇町余を灌漑するようになった。さらにこの用水の水面が田地より低い所が多く水車でくみあげないと田に水を引けない状態であったため、文政一二年(一八二九)矢部やべより小田手永惣庄屋として赴任した三村章太郎の手で数ヵ所に堰を設け、溝を掘る改修工事が行われた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android