最新 地学事典 「対の変成帯」の解説
ついのへんせいたい
対の変成帯
paired metamorphic belts
高圧型変成帯と低圧型変成帯が対をなして並走する場合,これを対の変成帯と呼ぶ。これら二つの変成帯は同じ変成年代をもつ。都城秋穂(1961)提唱。高圧型変成帯は蛇紋岩化したかんらん岩を伴うことが多い。一方,低圧型変成帯には熱源として花崗岩が変成作用時に貫入している。現在のプレート収束場での地殻熱流量の観測値との対比から,対の変成帯は過去のプレート収束場の化石であるとみなされている。すなわち和達-ベニオフ帯直上の地質体が低温高圧型変成帯に,火山フロント深部が低圧高温型変成帯に対応する。ただし,それら両者の上昇機構についてはいくつかのモデルが提唱されている。典型的な例は西南日本の三波川変成帯と領家変成帯で,両者ともに白亜紀後期の放射性年代をもつ。
執筆者:丸山 茂徳
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

