小寺玉晁(読み)こでらぎょくちょう

精選版 日本国語大辞典 「小寺玉晁」の意味・読み・例文・類語

こでら‐ぎょくちょう【小寺玉晁】

  1. 幕末・明治初期の文筆家。名は広路。別号連城亭、珍文館。尾張の人。画、香道を学び、名古屋の風俗行事に精通。著に「見世物雑誌」「俗の歳事記」など。寛政一二~明治一一年(一八〇〇‐七八

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小寺玉晁」の解説

小寺玉晁 こでら-ぎょくちょう

1800-1878 江戸後期-明治時代の随筆家
寛政12年5月18日生まれ。尾張(おわり)名古屋藩陪臣書画,香道,算術,狂歌,国学などをまなび,好事(こうず)家,雑学者として知られた。「尾張芝居雀」「見世物雑誌」「反古(ほご)袋」など150余の著作をのこす。明治11年9月26日死去。79歳。本名は広路。字(あざな)は好古。別号に連城亭,随筆園。

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世界大百科事典(旧版)内の小寺玉晁の言及

【見世物】より


【その記録と研究】
 見世物は庶民の身近な娯楽であったが,いわば〈芸術〉として認められなかったので,その記録は町の好事家(こうずか)の随筆などに散見するにすぎない。日本で最初のまとまった見世物の記録は,幕末名古屋の随筆家小寺玉晁(こでらぎよくちよう)(1800‐78)の《見世物雑志(ざつし)》5巻(1818‐42年の記録)で,次いで,小寺の記録を踏まえつつ,さらに捜索の資料を加えて分類の体系を与えようとした,大正期の朝倉無声(むせい)(1877‐1927。本名亀三)の《見世物研究》(1928刊)があるのみである。…

※「小寺玉晁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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