小岩内村(読み)こいわうちむら

日本歴史地名大系 「小岩内村」の解説

小岩内村
こいわうちむら

[現在地名]神林村小岩内

あら川の右岸にあり、北側には薬師やくし山がそびえる。対岸花立はなだて村・貝付かいつけ(現荒川町)北西川辺かわなべ村に接する。延慶三年(一三一〇)九月一八日の河村某譲状案(米沢市立図書館所蔵色部氏文書)荒河あらかわの内として「こいわうち」とみえる。この地は尼けうしんより相伝の地で、河村某から通秀へ譲られている。天正―慶長(一五七三―一六一五)頃の色部氏年中行事(色部文書)には正月二日出仕の者として「一、賀藤金内 一、河内金六 一、半田新六郎 一、松本藤四郎 同是ハこいわうちより出候者也」とある。文禄(一五九二―九六)頃の瀬波郡絵図に「御料所春日右衛門尉扱 土沢分こゐは内村 中」とみえる。本納七二石八斗二升六合・縄高九九石五斗一升一合三勺、家七軒で「竹林有」と記される。近世は村上藩領、宝永六年(一七〇九)幕府領となり、幕末は会津藩領。正保国絵図では一二〇石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android