小曾根町(読み)こぞねまち

日本歴史地名大系 「小曾根町」の解説

小曾根町
こぞねまち

[現在地名]長崎市小曾根町

南山手みなみやまて町の西に位置する。コゾネとよばれた(明治二四年「長崎港精図」長崎図書館蔵)。もとは戸町とまち大浦おおうらほりうちの地先海面で、安政六年(一八五九)より文久二年(一八六二)にわたって本博多もとはかた町の豪商小曾根乾堂御用達を勤めた越前福井藩の交易埠頭のために埋立てたさがまつ堀ノ内なみひらの一部にあたる。文久二年小曾根埋築地の半分ほどを居留地に編入した際、堀ノ内埋築地は長崎奉行大久保忠恕により小曾根町と命名された。幕末期この埠頭に福井藩蔵屋敷が置かれ、越前の生糸などを輸出したほか、英米人の経営になる修船場が二ヵ所設けられた。慶応二年(一八六六)の長崎居留場全図(内閣文庫蔵)に下リ松町の西に「小ソ子町」とあり、また「修船場」がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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