小樟浦(読み)ここのぎうら

日本歴史地名大系 「小樟浦」の解説

小樟浦
ここのぎうら

[現在地名]越前町小樟

北は新保しんぼ浦の枝村じようたに浦、南は大樟おこのぎ浦、集落は越前海岸南部に細長く発達する海岸段丘の最も段丘面の広い所の崖下にある。枝村にたに村がある(越前国名蹟考)。「越前国名蹟考」は当浦一帯について越前国絵図を引いて「茂原浦厨浦・道口浦・小橦浦・大橦浦、右水底岩有之、荒磯にて船繋間無之」と記す。また大樟・小樟の「樟」について「両浦共に橦字用ゆべきを誤来れる事久し、橦は幢と同じく旌の事なり」と述べる。

慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図に「小樟浦」高一二五・五五六石とみえ、正保郷帳でも石高は変わらずすべてが畠方。大野藩領で、戸口は寛政四年(一七九二)七〇戸(越前町史)、慶応三年(一八六七)九一戸、男二五一人・女二三八人(川上家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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