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海岸段丘 かいがんだんきゅう coastal terrace

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海岸段丘
かいがんだんきゅう
coastal terrace

海成段丘ともいう。海岸沿いに発達する台地状または階段状の地形。海面下の平坦面が陸化したもので,海側にゆるく傾く平坦面と,その前面を限る急崖から成る。平坦面の最上部 (内陸側の斜面との屈折点) はかつての海岸線を示し,急崖はかつての海食崖である。

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デジタル大辞泉の解説

かいがん‐だんきゅう〔‐ダンキウ〕【海岸段丘】

過去の海底が相対的に隆起して形成された、階段状の地形。海岸線に沿って分布する。海成段丘

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百科事典マイペディアの解説

海岸段丘【かいがんだんきゅう】

波食または堆積作用でつくられた古い平たんな海底が離水し陸上に現れ,前面に海食崖が作られて形成された階段状の地形。海成段丘とも。離水現象が間欠的に何回かにわたって行われると,その回数に応じた何段かの海岸段丘が形成される。
→関連項目段丘

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世界大百科事典 第2版の解説

かいがんだんきゅう【海岸段丘 coastal terrace】

過去の海面に対応して形成され,海岸付近に分布する階段状の台地(段丘)地形で,段丘崖とその前面の平たんな台地面(段丘面)の組合せからなる。海の作用によって形成された段丘であることを強調して,海成段丘marine terraceということも多い。それらの地形は,かつて海面近くにあって,おもに波浪の浸食作用によって形成された海食崖と海食台が,その後陸地の隆起または海面の低下により離水して陸上に保存されているものである。

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大辞林 第三版の解説

かいがんだんきゅう【海岸段丘】

海岸に沿って分布する階段状地形。地盤の隆起や海水面の低下によってできる。海成段丘。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海岸段丘
かいがんだんきゅう

海岸線に沿って分布する階段状地形。平坦(へいたん)面を段丘面、その前面の崖(がけ)を段丘崖(がい)という。今から15万年ほど前の氷期以降、12万~13万年ほど前の最終間氷期(かんぴょうき)にかけて海面上昇が生じ、海岸が波による侵食(波食)を受けて海食台といわれる浅海底が生じた。その後数万年前以降の最終氷期を通じて、その海食台が部分的には波や風や川の働きを受けて変形しながら海面上に出て(離水して)、さらに2万年前以降の後氷期の海面上昇期を通して、地盤が波食されずに隆起し続けているために、前面に海食崖が生じたものである。
 海岸段丘面の性状は陸地からどれほどの土砂礫(れき)が海岸に供給されるかによって異なる。陸地から土砂礫があまり供給されなかった所では、三浦半島や江の島のように、岩盤からなる海食台上に土砂があまりない侵食性の段丘面が生じる。沖縄やサイパン島、グアム島などのようなサンゴ島の海岸段丘も同様で、海面上昇期に波食によって沖に傾斜した海食台(礁斜面とよばれる)が発達し、海面の高さには平坦なサンゴ礁が発達する。5000年ほど前の縄文海進期に生じた入り江が埋め残された霞ヶ浦(かすみがうら)のような海跡湖(潟湖(せきこ)、ラグーン)の湖岸でも同様な地形変化が生じ、その後の海面低下および継続する地盤の隆起によって湖岸平野ができた。
 これとは対照的に、海進時のみではなく海退期にも陸地から土砂礫が供給されて入り江や海食台上に土砂礫が厚く堆積(たいせき)した所では、堆積性の段丘面が発達した。一方、既存の台地、丘陵地が波食されて生じた土砂が、海進期には海食台上に堆積したものの海退期には陸地から土砂が供給されなかった所では、たとえば房総半島の下総台地などのように、堆積していた土砂礫が再移動、再堆積しつつ離水した。
 なお、数万年前から2万年ほど前までの最終氷期と同様に、15万年、25万年、35万年前にも世界的な氷期があり、海面は世界的に低下した。その後の間氷期に数万年間で100メートルほどの海面上昇が生じたため、最終氷期と同様な地形変化が以前にも生じていたに違いないと考えられている。しかし、昔の段丘ほど段丘崖はなだらかで、段丘面も侵食されて狭くなっていることが多い。
 海岸段丘面の高度は土地の隆起速度によって異なる。隆起速度がとくに大きな海岸では、外房の海岸のように、5000年ほど前の縄文海進期の波食によって生じた海食台と海岸に生じた海岸低地あるいはベンチ(波食棚(はしょくだな))とが離水して、標高20メートルを越える高い段丘面(完新世段丘という)になっている。当時の旧海面高度は世界的に現在より2メートルほど高かっただけなので、土地は最近の5000年間で20メートルほども隆起したことになる。同様に、今から12万~13万年前の最終間氷期の旧海面高度は世界的に現在より5メートルほど高かっただけなのに、下末吉面とよばれている当時の海成段丘(成因に着目した呼称)面は、関東平野周辺では40~100メートルほどの高さがあることから、10万年間ほどの間に関東平野の縁辺部は数十メートルも隆起したことがわかる。
 土地が隆起する理由は大きなプレートの運動に規定されていると考えられているが、川や波によって激しく侵食されるほどに陸地は軽くなり、地殻均衡(アイソスタシー)が成り立つように隆起している可能性が高い。世界の安定大陸の海岸にも海岸段丘面が発達するのはこのためかもしれない。[池田 宏]
『貝塚爽平著『発達史地形学』(1998・東京大学出版会)』

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世界大百科事典内の海岸段丘の言及

【段丘】より

…ほぼ水平で平たんな地表面(段丘面)とその前方あるいは背後の急傾斜な崖(段丘崖)からなる。〈台地〉とほぼ同様な地形をさすが,台地が〈低地〉に対立する語として用いられ,その階段状の平たんな地形を構成する地層や地質のいかんによらないのに対して,段丘は過去の水面(河川,海,湖など)に関連して水中で形成された平たん面がその後に離水した地形をさし,河岸段丘海岸段丘,湖岸段丘lacustrine terraceなどに区分される。したがって溶岩台地とはいうが,溶岩段丘とはいわない。…

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