日本歴史地名大系 「小笠原牧」の解説 小笠原牧おがさわらのまき 山梨県:北巨摩郡明野村小笠原牧茅(かや)ヶ岳南麓の小笠原付近にあった牧。応和元年(九六一)の貢馬が初見で、冷泉院領(後院領)であった(西宮記・北山抄)。紀貫之の作とされる「都までなづけてひくはをがさはらへみのみ牧の駒にぞありける」(夫木抄)など、古歌に歌われることが多く、甲斐の歌枕の一つに数えられる(和歌初学抄・八雲御抄)。「後葉集」に僧都覚雅の歌「もえ出づる草ばのみかはをがさはら駒のけしきも春めきにけり」が載るなど、いずれも駒または馬を詠込んでいる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by