小野善右衛門(読み)おの ぜんえもん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小野善右衛門」の解説

小野善右衛門 おの-ぜんえもん

1826-1900 江戸後期-明治時代商人
文政9年4月生まれ。京都の豪商小野善につとめる。万延元年小野家の別家西村家をつぎ勘六と称し,明治4年小野善右衛門を名のる。維新後,為替方として新政府資金調達に協力したが,政府の政策変更で7年破産。整理後,小野商会設立。明治33年5月5日死去。75歳。本名は田和勻貞。幼名は長之助。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の小野善右衛門の言及

【小野組】より

…その後も前橋製糸所をはじめ長野県各地,福島県二本松などに製糸場を経営し,また,釜石,院内,阿仁などをはじめ東北各地の鉱山経営にも着手した。生糸取引は古河市兵衛が,為替店は小野善右衛門(西村勘六)が統轄していたが,1872年には三井小野組合銀行を組織した(1873年7月第一国立銀行となる)。小野組は維新以降,多方面で活躍したが,政府の為替方に対する方針はしだいに過酷となり,74年2月〈府県為替方設置手続および為替規則〉を改正し,担保は預り金の3分の1を預り金相当の金額とし,さらに10月には,追加担保は12月15日までに提出すべく厳達した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」