朝日日本歴史人物事典 「小野毛野」の解説
小野毛野
生年:生年不詳
7世紀末の官人。小野妹子の孫,毛人の子。持統9(695)年,伊吉博徳と共に遣新羅使となった。文武4(700)年,大宰大弐となり外交関係で活躍。慶雲2(705)年には中務 卿,和銅1(708)年中納言となった。この年,元明天皇から穂積親王以下の重臣と共に,子々孫々栄誉ある地位を保って天皇に任えるようにとの勅を受けたことをみると,元明天皇の時代には重んじられていたことが知られる。元明天皇の下で遷都が行われた平城京は小野氏の本貫地に近く,遷都計画にも毛野は深くかかわっていたのかもしれない。
(鬼頭清明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報