精選版 日本国語大辞典 「尻付」の意味・読み・例文・類語
し‐づけ【尻付】
- 〘 名詞 〙
- ① 人名その他の語辞を列記したものの、その語辞の後に細字で書かれた注。
- [初出の実例]「還御之後、依レ仰注二尻付於毛付文下一、賜二左右馬寮一、左右各五疋」(出典:小右記‐永観二年(984)一一月二六日)
- ② 特に、任官または叙位者の名簿で、人名の後に細字で書かれた前官位、任官叙位の理由となった年給や功労、履歴等についての注。
- [初出の実例]「法印隆弁補二権僧正一、三品親王御祈賞之由有二尻付一」(出典:吾妻鏡‐建長四年(1252)一一月三日)
- ③ 特に、除目のとき、大間書(おおまがき)に書き入れた新任者の官位・姓名の下に細字で付された前官職、補任の理由(貢挙・申請・年給・功労など)や兼務などについての注。尻所(しどころ)。
- [初出の実例]「先例臨時小除目無二尻付一、今度有二尻付一、頗違例也」(出典:中右記‐長治元年(1104)五月二日)