尻懸浦(読み)しつかけうら

日本歴史地名大系 「尻懸浦」の解説

尻懸浦
しつかけうら

[現在地名]真鶴町真鶴 尻掛

真鶴半島基部西側にある入江。尻掛とも書く。寛文一二年(一六七二)の真鶴村明細帳(県史四)に「尻懸と申所ニ猟師小屋をかけ(中略)ぼら取申候」とあり、尻掛浦由来根元記(田広文書)によれば寛永一四年(一六三七)に紀州大崎おおさき(現和歌山県海草郡下津町)与次兵衛がこの浦を拠点として鯔網漁を始めた。宝暦四年(一七五四)一二月の営業継続の願書(同文書)によれば、荒磯を削り石垣を積み住居を建て、網の設置場所の海底の石を除き、魚群探知のために海岸沿いに井楼を組み見張台を立てた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

排他的経済水域

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...

排他的経済水域の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android