荒磯(読み)あらいそ

精選版 日本国語大辞典 「荒磯」の意味・読み・例文・類語

あら‐いそ【荒磯】

〘名〙
拾遺(1005‐07頃か)恋五・九五五「荒磯(あらいそ)のほか行く波のほか心われは思はじ恋ひは死ぬとも〈柿本人麻呂〉」
※俳諧・猿蓑(1691)一「あら礒やはしり馴たる友鵆(ちどり)去来〉」
② 「あらいそぎれ(荒磯切)」の略。〔俚言集覧(1797頃)〕

ありそ【荒磯】

〘名〙 岩石が多く、荒波の打ち寄せる海岸。あらいそ。
万葉(8C後)一七・三九五九「かからむとかねて知りせば越の海の安里蘇(アリソ)の波も見せましものを」
落窪(10C後)四「逢ふ事のありその浜の真砂をばけふ君思ふ数にこそ取れ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「荒磯」の意味・読み・例文・類語

あら‐いそ【荒×磯】

波の荒い海岸。また、岩石の多い海岸。ありそ。
[類語]海岸海辺うみべ海辺かいへん沿海沿岸海沿い浜辺海浜砂浜臨海湾岸州浜波打ち際海水浴場リアス海岸シーサイドビーチ磯辺

ありそ【×磯】

《「あらいそ」の音変化》荒波の打ち寄せる、岩石の多い海岸。
「み立たしの島の―を今見れば生ひざりし草生ひにけるかも」〈・一八一〉

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