日本歴史地名大系 「足柄下郡」の解説
足柄下郡
あしがらしもぐん
神奈川県の西南部を占め、東は足柄平野、北・西・南は箱根外輪山、南東は相模湾に囲まれている。北部には芦ノ湖を水源とする
〔原始・古代〕
箱根町
天平七年(七三五)の相模国封戸租交易帳(正倉院文書)に光明皇后の食封として「足下郡垂水郷五拾戸 田壱伯漆拾弐町参段伯肆拾歩」とあり、同一九年の法隆寺伽藍縁起并流記資財帳には「相模国足下郡倭戸郷五十戸」とみえる。また「万葉集」には天平勝宝七年(七五五)に遣わされた防人足下郡上丁丹比部国人の歌が載せられている。「和名抄」によれば、郡下に
この地方では古くから山岳信仰が盛んであり、その中心は天平宝字元年(七五七)山岳修行僧万巻(満願)によって建立されたといわれる箱根三所権現であった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報