…もっとも美味とされる〈尾の身(おのみ)〉は尾に近い部分の背肉で,霜降り状に脂があって軟らかく,刺身として珍重される。尾びれの部分は尾羽(おば),尾羽毛(おばけ∥おばいけ)などと呼ぶ。黒い皮に白い脂肪層をつけたまま売られたので皮鯨(かわくじら)ともいった。…
…羽小枝は小さな鉤(かぎ)によって互いに組み合わされていて,このため羽枝と羽小枝はばらばらにならずに1枚の羽弁を形成している。体表面をおおう羽毛の大部分と風切羽(かざきりばね)および尾羽はみな正羽で,その機能は主として皮膚の保護と飛行である。綿羽downはふわふわした綿のような羽毛で,はっきりした羽軸をもたず,また羽小枝に鉤がない点で正羽と異なる。…
…ただしカエル類は変態によって尾が吸収され,代りに後足が水中での推進器官になる。鳥類では尾の本体は小さく退化しているが,飛行性の鳥ではそれにはえた大きな尾羽(おばね)が空中でのかじ取り装置になっている。地上性・水中性の鳥では尾羽の発達はわるい。…
※「尾羽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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