尾羽(読み)おばね

精選版 日本国語大辞典 「尾羽」の意味・読み・例文・類語

お‐ばね を‥【尾羽】

〘名〙 鳥類の尾骨から生えている羽毛。種によって八枚から二〇枚が扇状に並び、それをまとめて尾と呼ぶ。びう。
神神微笑(1921)〈芥川龍之介〉「彼等のまはりには数百の鶏が、尾羽根(ヲバネ)鶏冠(とさか)をすり合せながら」

お‐は を‥【尾羽】

〘名〙 鳥の尾と羽。
万葉(8C後)一〇・一八三〇「うちなびく春さり来れば小竹(しの)の末(うれ)に尾羽(をは)うち触れて鶯鳴くも」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「尾羽」の意味・読み・例文・類語

お‐ばね〔を‐〕【尾羽】

鳥の尾骨から生えている羽。

お‐は〔を‐〕【尾羽】

鳥の尾と羽。

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世界大百科事典(旧版)内の尾羽の言及

【クジラ(鯨)】より

…もっとも美味とされる〈尾の身(おのみ)〉は尾に近い部分の背肉で,霜降り状に脂があって軟らかく,刺身として珍重される。尾びれの部分は尾羽(おば),尾羽毛(おばけ∥おばいけ)などと呼ぶ。黒い皮に白い脂肪層をつけたまま売られたので皮鯨(かわくじら)ともいった。…

【羽毛】より

…羽小枝は小さな鉤(かぎ)によって互いに組み合わされていて,このため羽枝と羽小枝はばらばらにならずに1枚の羽弁を形成している。体表面をおおう羽毛の大部分と風切羽(かざきりばね)および尾羽はみな正羽で,その機能は主として皮膚の保護と飛行である。綿羽downはふわふわした綿のような羽毛で,はっきりした羽軸をもたず,また羽小枝に鉤がない点で正羽と異なる。…

【尾】より

…ただしカエル類は変態によって尾が吸収され,代りに後足が水中での推進器官になる。鳥類では尾の本体は小さく退化しているが,飛行性の鳥ではそれにはえた大きな尾羽(おばね)が空中でのかじ取り装置になっている。地上性・水中性の鳥では尾羽の発達はわるい。…

※「尾羽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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